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治安情勢について その29


 
 在留邦人の皆様へ(本情報は在留届等に記載されたメールアドレスにも送信されています)  

 当地治安情勢等に関し、以下のとおりお知らせします。

●威嚇発砲の発生
  29日(日)夜、カヤ市、ドリ市、テンコドゴ市で軍兵士による威嚇発砲が発生した模様であり、外電のとりまとめは以下のとおり。

(1)カヤ市では、20時頃に軍の駐屯地で銃声が聞こえた後、兵士が市街に出た模様であり、市民は流れ弾による被害を避けるため、市街から自宅に帰宅した。負傷者はなく、30日(月)朝には平常に戻った模様。兵士の直属の上司が異動させられることへの抗議との噂もあるが、威嚇発砲の理由については不明。

(2)テンコドゴ市では、21時頃から始まり翌朝まで発砲が続いた模様。負傷者が出たとの報道はない。

(3)ドリ市では、22時頃に威嚇発砲が発生し、知事宅が略奪にあった模様。流れ弾に当たり3名が負傷したとの報道あり。

●緊急対策の進捗状況(緊急対策案実施のための補正予算の成立)
  25日(水)、ブルキナファソ国会は緊急対策案実施のために必要な補正予算案を可決した。補正予算の概要は以下のとおり。

(1)歳入につき110億CFA(約22億円)の増収を計上し、総額1兆130億CFA(約2,026億円)、歳出は当初予算の7.31%増になる1兆2,517億CFA(約2,050億円)。予算余剰を864億CFAから437億CFAに縮小(49.36%減)させる結果、外部からの予算手当の必要額は当初予算が1,643億CFAであったのが、2,386億CFA(約477億円)となり、諸外国による財政援助、IMFの積立金の引き出し、債券保証借入金で賄う。

(2)補正予算では、祝賀行事、会議費の削減、国所有の車両の最適化と余剰車両の売却、外国出張の削減・随伴者の最小化・出張旅費のディスカウトチケットの利用等によって投資支出、緊急対策に必要な経費以外の歳出の倹約を行う。

●ジュスタン=ゾンゴ事件等の裁判
(1)26日、ワガドゥグ大審院の検事は、クドゥグで発生した学生ジュスタン=ゾンゴ死亡事件に関する調査状況を発表し、6月末までには裁判が始まる見通しと発表。
  ゾンゴを死に至らせる暴行をした容疑で5人を逮捕し、3人の収監状を発出。捜査を進めている。司法解剖はゾンゴの親族が習俗に反すとして拒否したため行われていない。

(2)ゾンゴの死因を巡って発生した2月22日、23日の学生・生徒のデモのなかでクドゥグで学生・生徒ら3人、キンディで生徒1名、ポアで生徒1名と警察官1名が死亡し、208人の重軽傷者(学生28人、生徒40人、憲兵隊54人、警察官53人、その他33人)が発生。死亡者の3人のうち1名の司法解剖と捜査により警察官が容疑者として5月19日に逮捕された。

(3)クドゥグでのデモの鎮圧に出動した警察、憲兵隊は警棒と催涙弾を使用し、実弾を装填した武器は使用していないと主張しているが、被害者の中には明らかに銃弾痕があり、弾痕の分析を行う予定。

●26日、教員労組側の要求について以下の合意があった。
(1)教員の各種手当て増額
  特殊手当は、地域別に、農村地域25,000CFA(約4,500円)、半都市地域12,500CFA、都市地域10,000CFAが6月1日から適用され、10月1日から支給される。   
  住居手当は10月に行われる政府―労組一般協議で議論することとし、基本的には1万CFA(約1,800円)の増額となる見込み。
各種試験の採点手当は250CFA(45円)であったのが試験の種類によって300CFA から400CFAに増額。在宅試験官には1,000CFAに増額。

(2)昇給
 教育・研究職の全ての勤労者に財政指数に従った昇給を保証する。

(3)教育参与(conseiller pedagogique)の給与体系改正
 教育参与のための新たな給与体系を作成する。

(4)学級あたりの過剰な生徒数の改善
 政府は校舎建設、教員採用増大の中長期計画を策定し、学級当たり生徒数の削減を実現することを約束。