平成27年度対トーゴ-ブルキナファソ無償資金協力「トーゴ-ブルキナファソ間通関システム相互接続計画(UEMOA連携)」に関する書簡の交換
2016年5月10日,ワガドゥグ市内ロワイヤルビーチホテル会議室にて,二石大使及びスマレUEMOA委員長との間で平成27年度対トーゴ-ブルキナファソ無償資金協力「トーゴ-ブルキナファソ間通関システム相互接続計画(UEMOA連携)」(1.95億円)に関する書簡の交換が行われました。本式典には,UEMOAからトンピウ・ズウインフラ担当委員やダビレ域内市場・貿易・競争・協力担当委員他,ブルキナファソ政府からサワドゴ経済・財務・開発省税関総局長,トーゴ政府からエッシエン地方税関オペレーション局長が,日本政府からは小林JICAブルキナファソ事務所長始め事務所職員,大使館職員等が参加しました。
仏語圏西アフリカ8カ国の地域統合の推進役である西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)は,1994年の設立以来,加盟国内における共通市場の創設に向け,域内貿易の自由化,共通関税の導入等に取り組んでいます。
日本政府としても,2013年6月に開催されたTICADVで「地域経済共同体の能力強化を通じた域内・地域間の貿易促進」が重点分野とされており,特に「アフリカ地域経済共同体(RECs)のイニシアチブの実行力向上」を表明していることから,これまでもJICAを通じてUEMOAとの連携を深め,域内経済統合の促進に対する支援を行ってきました。
アフリカの地域経済共同体に対する初めての無償資金協力である本協力では,ブルキナファソ南部のトーゴとの国境沿いのサンカンセ市において,トーゴ及びブルキナファソの通関システムを相互接続することにより,ロメ-ワガドゥグ回廊を経て輸送される物資の通関手続きが短縮化され,これにより両国間の物流が円滑化されるだけでなく,域内貿易の促進にも貢献することが期待されます。
式典において,スマレUEMOA委員長は,本署名は日本とUEMOAの協力関係における大きなステップであると述べ,UEMOA加盟国を代表して,日本の政府及び国民に対し,感謝の意を表しました。また,スマレ委員長は,本プロジェクトは,ブルキナファソが輸入する産品の39%が通過するサンカンセの国境ポストの機能の向上を図り,通過に要する時間の大幅短縮により域内貿易促進に貢献するだけでなく,他の国境ポストにも有益な経験となるものであるとして本プロジェクトに対する大きな期待を表明するとともに,本プロジェクトの適切な実施を約束しました。
二石大使からは,本署名はアフリカの地域機関に対する無償資金協力として初のプロジェクトにかかるものであり,これは日本政府のUEMOA委員会に対する信頼の証であると強調し,西アフリカの域内貿易促進に重要な役割を担うUEMOAを賞賛しました。また,本プロジェクトによりブルキナファソ-トーゴ間の越境に要する時間が大幅に短縮されることで二国間貿易の促進,地域経済の活性化が期待されるが,短期的には国境で働く人々の失業問題の問題も避けられないとして,UEMOA委員会,ブルキナファソ政府及びトーゴ政府に対して適切な措置を執ることを要請しました。
【案件概要】
・事業名:平成27年度対トーゴ-ブルキナファソ無償資金協力「トーゴ-ブルキナファソ間通関システム相互接続計画(UEMOA連携)」
・供与額: 1.95億円
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署名を行う二石大使(中央)及びスマレUEMOA委員長(右) | 署名後握手を交わす二石大使(左)とスマレUEMOA委員長(右) |
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関係者集合写真 |