平成23年度対ブルキナファソ・コミュニティ開発支援無償資金協力「保健社会向上センター」第1A・Bバッチ引渡式

平成28年6月17日
2016年5月31日,ブクルドゥムウン州ムウン県デドゥグ市内にて,平成23年度対ブルキナファソ・コミュニティ開発支援無償資金協力「保健社会向上センター建設計画」第1A・Bバッチにかかる引渡式が行われ,ブルキナファソ政府から,スマイラ・ウエドラオゴ保健大臣,イスフ・トラオレ同省次官,マキシム・ブダ・ブクルドゥムウン州官房長,ロベール・カラマ・ムウン県官房長等が,日本政府を代表して二石昌人特命全権大使等が参加しました。
 
ブルキナファソでは,同国の貧困削減戦略を踏まえた保健分野の開発が開始されて以来,地域レベルのプライマリヘルスケアを担う保健社会向上センターの数は835施設(2001年)から1,606施設(2013年)まで増加したものの,農村部における保健社会向上センターの数は依然不足しています。居住地から離れた病院への通院及び入院は,患者にとって大きな負担となっており,必要な保健医療サービスを受けない住民もいるなど課題が残されています。
 
2012年4月27日にE/N署名が行われた本プロジェクトでは,4地方の39サイトにおいて,無料診療所,産科棟,住居棟,手洗い,シャワー,井戸等必要設備の整った保健社会向上センターが建設されます。今次式典は,本プロジェクトの第1A・Bバッチの引渡にかかるもので,これまでに建設が終了した24の保健社会向上センターがブルキナファソ政府の手に引き渡されました。
 
式典において,スマイラ・ウエドラオゴ保健大臣は,ブルキナファソには2015年時点で1,700の保健社会向上センターがあるが,本プロジェクトにより国内の保健サービスが強化され,基礎的な保健サービスへのアクセスが容易になるとして,日本国民及び日本政府に対し感謝を述べました。また,同大臣は本プロジェクトの実現に貢献したプロジェクトチームのプロ精神に敬意を示すとともに,裨益住民に対し,適切な維持・管理を呼びかけました。
 
二石大使は,質の高い,またアクセスが容易な保健サービスの提供が人間開発・貧困削減に大きく貢献することを強調するとともに,無償資金協力による保健社会向上センターの建設,医療従事者の研修を初めとする技術協力,見返り資金を使用した案件の実施など,ブルキナファソの保健分野における日本による支援を説明しました。また,二石大使は,本プロジェクトがブルキナファソと日本の真のパートナーシップの賜であることを讃え,本プロジェクトにより建設されたインフラが可能な限り長期にわたりその目的を達成できるよう,適切な維持管理に努めるよう呼びかけました。
 
【案件概要】
・事業名:成23年度対ブルキナファソ・コミュニティ開発支援無償資金協力「保健社会向上センター建設計画」
・資金供与限度額:14.01億円
 
式典中スピーチする二石大使 CSPSの鍵の引渡しを行う二石大使(写真左)とウエドラオゴ保健大臣(写真右)
CSPS内に建設した井戸の水を試飲する二石大使(写真中央) 建設されたCSPSの無料診療所と式典に集まった多くの裨益者たち