平成27年度補正予算案件「サヘル地方及びマリとの国境地域における、保健・栄養、水・衛生、教育、子どもの保護への統合的援助を通じた家族、コミュニティ、組織の緊急準備対応力、強靱性の強化(UNICEF経由)」式典
平成28年11月25日
2016年10月25日、サヘル地方ドリ市(ワガドゥグから北東270キロに位置)のセルボ村スウドゥ・アンダル女子中学校にて、平成27年度補正予算案件「サヘル地方及びマリ・ニジェールとの国境地域における子供のための統合的社会援助を通じた家族、コミュニティ、組織の緊急準備対応力、強靱性の強化(UNICEF経由)」にかかる式典が行われ、ブルキナファソ政府を代表して、フランソワ・コンパオレ国民教育・識字省技術顧問及びアジズ・ディアロ・ドリ市長が、UNICEFからはヴァンサン・ブルキナファソ事務所長等が、日本政府を代表して二石大使が参加しました。なお、同村小学校、保健社会向上センター(CSPS)、妊産婦啓発センターにおいても同案件の活動が展開されており、一行は式典前に活動視察を行いました。
ブルキナファソ東北部に位置するサヘル地方及びマリ、ニジェールとの国境地域のセノ県、スム県、ヤガ県、ウダラン県は、気候的、地理的、社会的、政治的な様々な危機に晒されており、特に2012年以降、マリ北部を占拠したイスラム過激派による戦禍から逃れたマリ難民がサヘル地方に流入してからは、脆弱性が深刻化しています。それらの地域において、家族、コミュニティ及び組織の強靱性を強化し、特に脆弱な子供たちへの教育、保険、栄養等の基礎的社会サービスを提供するため、日本政府はUNICEFによる同活動への支援を決定しました。
本支援は、対象地域の住民及び難民のためにUNICEF及びブルキナファソ政府が実施する人道的活動を支援するものであり、(1)奨学金制度など女児の継続的学習支援や職業訓練などを通じた非就学児童等の教育支援(2)学校やコミュニティの衛生設備整備や保健クラブ及び衛生教育の支援(3)5歳以下の乳幼児の保健サービス無償化、栄養パッケージの確立(4)子供の保護分野における政府の出先機関やコミュニティの能力強化、などを主な目的としています。
式典において、二石大使は、2012年の食糧危機、マリ難民の流入以降サヘル地域の人道状況が更に悪化し、緊急的な人道支援を要していたため、日本は本支援を決意した旨述べました。また、二石大使は、教育を受けた人間は生活環境や共同体の生活の質も改善することができるため、教育分野の支援は重要であること、さらに、女子教育は社会開発に効果的な手段であり、女子の学習奨励、教育の質・アクセス向上に貢献できることを嬉しく思うと述べました。
フランソワ・コンパオレ国民教育・識字省技術顧問は、「子供に優しい学校アプローチ」に基づいてサヘル地方の相互プログラムの中で開発された質の良い基礎教育のパイロットプログラムによって、300校がモデル校となって学習キットを享受したこと、また、質の良い教育へのアクセスのため、ユニセフが政府とともにサヘル地方の子供の貧困削減に貢献し、就学率が向上したことについても謝意を表しました。
アン・ヴァンサンUNICEFブルキナファソ事務所長からは、日本の支援により、多様な問題に直面するサヘル地方の人々の強靱性を強化し、1000人以上の子供たちの教育へのアクセスが可能になり、教員の研修や太陽ランプ、学習・スポーツキットが配布されたことに感謝の言葉が述べられました。また、同様に5歳以下の子供への予防接種やマラリア対策、栄養強化が行われ、母親への研修が行われており、女性の自立及び住民の強靱性に貢献していることを説明し、ブルキナファソ、日本、ユニセフの協力が長く続くことに期待を示しました。
【案件概要】
・事業名:平成27年度補正予算案件「サヘル地方及びマリ・ニジェールとの国境地域における、子供のための統合的社会援助を通じた家族、コミュニティ組織の緊急準備対応力、強靱性の強化(UNICEF経由)」
・供与額:190万ドル
ブルキナファソ東北部に位置するサヘル地方及びマリ、ニジェールとの国境地域のセノ県、スム県、ヤガ県、ウダラン県は、気候的、地理的、社会的、政治的な様々な危機に晒されており、特に2012年以降、マリ北部を占拠したイスラム過激派による戦禍から逃れたマリ難民がサヘル地方に流入してからは、脆弱性が深刻化しています。それらの地域において、家族、コミュニティ及び組織の強靱性を強化し、特に脆弱な子供たちへの教育、保険、栄養等の基礎的社会サービスを提供するため、日本政府はUNICEFによる同活動への支援を決定しました。
本支援は、対象地域の住民及び難民のためにUNICEF及びブルキナファソ政府が実施する人道的活動を支援するものであり、(1)奨学金制度など女児の継続的学習支援や職業訓練などを通じた非就学児童等の教育支援(2)学校やコミュニティの衛生設備整備や保健クラブ及び衛生教育の支援(3)5歳以下の乳幼児の保健サービス無償化、栄養パッケージの確立(4)子供の保護分野における政府の出先機関やコミュニティの能力強化、などを主な目的としています。
式典において、二石大使は、2012年の食糧危機、マリ難民の流入以降サヘル地域の人道状況が更に悪化し、緊急的な人道支援を要していたため、日本は本支援を決意した旨述べました。また、二石大使は、教育を受けた人間は生活環境や共同体の生活の質も改善することができるため、教育分野の支援は重要であること、さらに、女子教育は社会開発に効果的な手段であり、女子の学習奨励、教育の質・アクセス向上に貢献できることを嬉しく思うと述べました。
フランソワ・コンパオレ国民教育・識字省技術顧問は、「子供に優しい学校アプローチ」に基づいてサヘル地方の相互プログラムの中で開発された質の良い基礎教育のパイロットプログラムによって、300校がモデル校となって学習キットを享受したこと、また、質の良い教育へのアクセスのため、ユニセフが政府とともにサヘル地方の子供の貧困削減に貢献し、就学率が向上したことについても謝意を表しました。
アン・ヴァンサンUNICEFブルキナファソ事務所長からは、日本の支援により、多様な問題に直面するサヘル地方の人々の強靱性を強化し、1000人以上の子供たちの教育へのアクセスが可能になり、教員の研修や太陽ランプ、学習・スポーツキットが配布されたことに感謝の言葉が述べられました。また、同様に5歳以下の子供への予防接種やマラリア対策、栄養強化が行われ、母親への研修が行われており、女性の自立及び住民の強靱性に貢献していることを説明し、ブルキナファソ、日本、ユニセフの協力が長く続くことに期待を示しました。
【案件概要】
・事業名:平成27年度補正予算案件「サヘル地方及びマリ・ニジェールとの国境地域における、子供のための統合的社会援助を通じた家族、コミュニティ組織の緊急準備対応力、強靱性の強化(UNICEF経由)」
・供与額:190万ドル
![]() |
![]() |
セルボ村保健社会向上センターの出迎挨拶(中央:大使、右:ヴァンサン・ユニセフ事務所長) | セルボ村保健社会向上センター内の薬局(中央:大使、右:ディアロ・ドリ市長) |
![]() |
![]() |
セルボ村小校授業視察(右から2番目:大使) | セルボ村妊産婦啓発センターでの栄養指導視察(右から5番目:大使) |
![]() |
![]() |
スピーチする大使 | スードゥアンダル女子中学校の学習スペース着工式(中央:大使) |
![]() |
![]() |
機材供与(車両及びパソコン)中央:大使 | メディアの取材に答える大使 |