平成28年度対ブルキナファソ草の根・人間の安全保障無償資金協力「未就学・中途退学の女性のための職業訓練施設建設計画」署名式

平成29年1月11日

2016年11月22日,在ブルキナファソ日本国大使館にて,ザン教育の質的向上のための研究・研修学院学校長と二石大使の間で,平成28年度対ブルキナファソ草の根・人間の安全保障無償資金協力「未就学・中途退学の女性のための職業訓練施設建設計画」にかかる贈与契約の署名式が行われ同学院教頭他学院職員が参加しました。
 
ブルキナファソにおいて女性の教育水準は低く、収入のある仕事に就きにくいことから、女性の社会的立場は非常に低い現状があります。また、家庭の事情などで基礎教育を受けられず、学歴を持たない女性にとってはさらに厳しいのが実情です。
 
教育の質的向上のための研究・研修学院では3年前より初等教育の教員を養成するコースを開設し、新規教員の質的改善に貢献していますが、今回、以前より要請の高かった女性の社会経済的自立の促進を目的としたコース(2年制、定員100名)を開設することになり、裁縫、機織り、石鹸製造などの実技習得、識字教育が行われる事となりました。そのための校舎等の建設及び機材供与の支援が本協力で行われることとなりました。当学院は学費が格安(一般的な裁縫訓練校の37%)であることから、貧しい家庭の女性も通学することができ、村落部の女性の自立を支援が可能となります。
 
式典で,二石大使は,今次支援により、未就学及び中途退学した女性たちが職業技術を身につけ、自立のための収入活動を行うこととなり、教育の質的向上のための研究・研修学院の活動は、個人の自立を助け、日本の支援に値する団体であるため、今次支援を行うこととなった旨説明しました。また,二石大使は,建物が完成次第、質の良い教育が適正な環境で提供され、彼らの自立を効果的に強化し、日本の協力により供与された今次支援が、より長く効果を発現できるよう、建物と機材の整備が行われることを望んでいる旨述べました。
 
ザン教育の質的向上のための研究・研修学院学校長は,ブルキナファソの復興には、非識字と女性の貧困があってはならず、今次支援が村落部の女性たちの大きな希望となる旨述べ、学院の目標は、未就学及び中途退学したルンビラ市の女性たちの裁縫、織物、石鹸作りや職業技術習得による女性の自立、識字教育、衛生、環境教育、リプロダクティブ・ヘルス、社会及び家庭教育による能力開発であり、今次支援により建設する建物は目標達成のために有効に利用されることを約束しました。そして今回の支援への日本政府及び日本国民に対して、深い感謝の意を示しました。
 
【案件概要】
・事業名:平成28年度対ブルキナファソ草の根・人間の安全保障無償資金協力「未就学・中途退学の女性のための職業訓練施設建設計画」
・被供与団体: 教育の質的向上のための研究・研修学院
・プロジェクトサイト:中央プラトー地方ウブリテンガ県ルンビラ市
・供与限度額:67,779ユーロ (9,285,723円)
 

贈与契約に署名する二石大使(写真手前)とザン教育の質的向上のための研究・研修学院学校長(写真奥) 集合写真