令和5年度草の根・人間の安全保障無償資金協力 「ワガドゥグ市サンドゴB中学校拡張計画」「ブルキエムデ県ココロゴ市クルナテンガ村産科棟建設計画」
令和5年12月28日
案件名 | 令和5年度草の根・人間の安全保障無償資金協力 「ワガドゥグ市サンドゴB中学校拡張計画」 |
供与限度額 | 95,880ユーロ |
案件概要 | ワガドゥグ市第7区公立中学校において、平屋校舎1棟(4教室、倉庫)、トイレ1棟(4個室)、備品を整備し、同校の教員対生徒バランスを是正し、室温上昇を緩和することで学習環境を改善し、就学率・進学率の向上に寄与する。 |
案件名 | 令和5年度草の根・人間の安全保障無償資金協力 「ブルキエムデ県ココロゴ市クルナテンガ村産科棟建設計画」 |
供与限度額 | 74,660ユーロ |
案件概要 | ブルキエムデ県ココロゴ市クルナテンガ村において、ソーラーパネル付設の産科棟、職員宿舎、薬局、トイレ、シャワー室、多目的スペースを整備し、医療器材、診療に必要な備品等を供与することで、住民の医療アクセスを向上させ、妊婦・乳幼児に対するケアを高めることに寄与する。 |
【署名式】
2023年8月18日、大使公邸において、標記2案件の贈与契約(G/C)合同署名式が行われました。ブルキナファソでは人口増加に対して、教育・保健医療分野等のインフラ施設の建設が追い付いておらず、その結果として劣悪な学習環境に伴う学業成績へ就学率の問題や、医療アクセスの悪さにより母親や新乳児の死亡リスクが高い傾向にあります。
サンドゴ地区には公立中学校(4学年制)が4校存在しますが、1教室当たりの生徒数はどの学校も政府基準値(70人)を大きく超えており、サンドゴB校の生徒数は地区最多で全校生徒数は今後も増加する見込みであるのに加え、同校では国内テロによる治安情勢悪化で発生した国内避難民(IDP)を市内で最も多く受け入れています。そのため、教室が過密状態である上に、日中の気温が40度を超える乾期は生徒が学業に集中しにくところ、同校の留年率(30.54%)は県平均の約2倍となっており、適切な教室対生徒配分と、気候に対応した学習環境の確保が喫緊の課題になっています。
クルナテンガ村には産科が存在せず、妊産婦は8km先に位置する、一般診療所と産科を併設するサコワンセ保健社会向上センター(CSPS)への通院を余儀なくされています。同村からCSPSまでは未舗装道を徒歩、バイク、ロバや三輪車による荷車で相当の時間をかけて移動しなければならず、周辺村の住民も同CSPSに押し寄せるため、長い待ち時間が常態化しています。したがって、同村の妊婦は新生児検診を推奨される回数を実施しなかったり、約3割が自宅で出産を行うため、出産時に母親や新生児が命を落とすケースも発生しています。
両案件を通じて、中等教育環境を改善し就学率・進学率の向上に寄与するとともに、医療アクセスを改善し、妊婦・乳幼児に対するケアを高めることが期待されます。当館では不安定な国内情勢下で、国内避難民も増加する中、特に脆弱な立場に置かれた女性と子どものケアを支援の最優先事項にしています。
署名式の様子 | 贈与契約(G/C)署名の交換 |
加藤大使スピーチ | 両団体との集合写真 |