平成27年度対ブルキナファソ無償資金協力「中学校校舎建設計画」に関する書簡の交換

平成27年9月30日
2015年8月25日,ブルキナファソ外務・域内協力省にて,二石大使及びネビエ外務・域内協力大臣との間で,平成27年度対ブルキナファソ無償資金協力「中学校校舎建設計画(11.51億円)」に関する書簡の交換が行われました。本式典には,ブルキナファソ政府から,サマドゥ・クリバリ国民教育・識字大臣,アタナセ・ブド国民教育・識字省分野別研究・統計総局長,パスカル・バチョボ外務・域内協力省二国間関係総局長,ビンタ・カルググ外務・域内協力省二国間関係総局アジア・中東・大洋州局長, 日本政府からは森下JICAブルキナファソ事務所長が参加しました。
 
ブルキナファソでは,児童の就学促進や教育の質の改善を目的として2007年に教育基本法が改正され,この中で小・中学校に該当する前期・後期からなる初等教育を義務教育として無償化しています。その後,後期初等教育の就学者数は2倍近くに増加し,今後も同様の傾向が見込まれています。
 
このような状況の下,本件支援では,ブルキナファソにおける後期初等教育へのアクセス改善及び質の向上を目的とし,同国中央北部州,中央州及び中央プラトー州において中学校30校程度を新設し,約180教室を整備するとともに必要機材の供与を行います。
 
我が国は,2013年6月に開催された第5回アフリカ開発会議(TICADV)において,「新たに2,000万人の子供に対する質の高い教育環境の提供」を表明しており,本件協力はこの公約を具体化するものです。
 
また,西アフリカに位置するブルキナファソは,周辺国がテロリズム等の不安定要素を抱える中で,地域全体の安定にとって重要な役割を果たしています。我が国は同国における教育の質の向上を通じた人的資本強化に寄与することで,同国の持続的な経済成長と安定を支援していきます。 
 
式典では,二石大使から,全ての国家にとって人的資源の強化は必要不可欠であり,持続的な経済成長の鍵となるのは教育であることから,国家の将来は子どもの教育にかかっていると説明がありました。また,二石大使は,本事業は,国民の生活条件の改善のためのブルキナファソ政府の努力を支援するという日本の誓いを今一度具現化したものであると述べました。
 
ネビエ外務・域内協力大臣からは,日本・ブルキナファソ二国間の友情及び協力関係の発展に対して日本政府及び日本国民に感謝の意を表しました。また,ネビエ大臣は,天然資源に恵まれず,多くの自然災害に苦しむ日本が世界の大国となったのは高い教育の質に起因し,日本を自国の発展モデルであると述べました。
 
【案件概要】
・事業名:平成27年度対ブルキナファソ無償資金協力「中学校校舎建設計画」
・供与額:11億5,100万円
 
交換公文の署名を行う二石大使(左)とネビエ外務・域内協力大臣 スピーチを行う二石大使(写真中央)とスピーチに聞き入るネビエ外務・域内協力大臣(写真右)及び森下JICAブルキナファソ事務所長(写真左)
交換公文の署名式終了後,握手を交わす二石大使(写真中央左)とネビエ外務・域内協力大臣(写真中央右)